着物の正しい保管方法|呉服店がお客様にお伝えしている事

着物の保管は実は「着物を長持ちさせる一番の技術」です。
着物は布ですが、ただの布ではありません。
湿度・光・虫という三つの敵と付き合う必要があります。
江戸時代の人たちはそのことをよく知っていて、
桐箪笥・虫干し・たとう紙という仕組みを作りました。なかなか合理的な知恵です。
カビ・虫食いを防ぐための基本
着物はきちんと保管すれば、何十年も着ることができる衣服です。
実際に、母や祖母の着物を受け継いで着ている方も多くいらっしゃいます。
しかし反対に、保管方法を間違えると
・カビが生える
・虫に食われる
・変色する
といったトラブルが起こることもあります。
着物は湿気に弱く、保管環境によって状態が大きく変わるため、
正しい保管方法を知っておくことがとても大切です。
この記事では、着物を長く美しく保つための基本的な保管方法をわかりやすく解説します。
着物の保管期間の目安
着物は長期間保管することが前提の衣服です。
例えば、お宮参りで使った産着は
七五三まで保管するケースが多くあります。
その場合、
保管期間は最長で約5年
になります。
長い期間しまっておくことになるため、
湿気や虫から守る環境を作ることが重要です。
正しい着物の保管方法
着物を保管する基本は、とてもシンプルです。
1
クリーニングをして汚れを落とす
2
たとう紙に包む
3
通気性の良い場所に保管する
この3つを守るだけで、着物の状態は大きく変わります。
特に大切なのがクリーニング後に保管することです。
汗や皮脂や残ったまま保管すると、
時間が経ってからシミや変色の原因になることがあります。
たとう紙に包んで保管する
着物は、たとう紙に包んで保管するのが基本です。
たとう紙とは、和紙でできた着物専用の包み紙のことです。
たとう紙には
・湿気を吸う
・通気性がある
・着物を折り目から守る
という役割があります。
クリーニングから戻ってきた着物は、
そのままたとう紙に入れて保管するのが理想です。
保管場所は桐箪笥か防湿ケース
着物の保管場所として理想的なのは
桐箪笥(きりだんす)
です。
桐には
・湿度を調整する
・虫が寄りにくい
という特徴があり、昔から着物の保管に使われてきました。
桐箪笥がない場合は、
防湿機能のある収納ケース
でも問題ありません。
ただし、密閉しすぎないように注意することが大切です。
圧縮袋やプラスチックケースは注意
最近は衣類の収納に圧縮袋を使う方も増えていますが、
着物にはあまりおすすめできません。
理由は
通気性が悪くなるからです。
着物は湿気がこもると
・カビ
・変色
の原因になります。
また、完全密閉のプラスチックケースも
長期保管にはあまり向いていません。
着物は「少し呼吸できる環境」で保管するのが理想です。
着物は繭から出来た「生き物」です。
防虫剤の使い方
着物を保管する際には、着物用の防虫剤を使用します。
防虫剤を使うときのポイントは
着物に直接触れないようにすることです。
直接触れてしまうと、
・シミ
・変色
の原因になることがあります。
防虫剤は、たとう紙の上や引き出しの隅など、
着物から少し離れた場所に置くようにしましょう。
半年に一度は虫干しをする
着物の保管でとても大切なのが、**虫干し(むしぼし)**です。
虫干しとは、着物を一度取り出して
風を通す作業のことです。
理想は
半年に一度
行うことです。
方法はとても簡単です。
1
晴れた日に着物を取り出す
2
ハンガーにかける
3
風通しの良い室内で陰干しする
直射日光は色あせの原因になるため、
必ず日陰で行うことが大切です。
この作業をするだけで、
湿気やカビのリスクを大きく減らすことができます。
着物を長く着るために
着物はとても長持ちする衣服です。
正しく保管すれば
・母から娘へ
・祖母から孫へ
と受け継いでいくこともできます。
反対に、保管を間違えると
数年でカビやシミが出てしまうこともあります。
大切なのは、何度も記していますが、
・汚れを落としてから保管する
・通気性の良い場所にしまう
・定期的に風を通す
この基本を守ることです。
着物は少し手間がかかりますが、
その手間があるからこそ長く楽しめる衣服でもあります。
蚕さんの繭から出来た美しい絹の衣服をどうぞ大切に守ってあげてください。
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