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戦前の振袖を孫娘様へ|丸帯を袋帯二本に仕立て直した実例

祖母の着物 仕立て直し

丸帯を袋帯に仕立て直した、あるご家族の物語

昨年の丁度今頃でした、忘れられないご相談がありました。

ご来店されたのは、お年をお召しになられたご夫婦。

ご主人様は何と 90歳になられるとのことでした。

大切そうに包まれた風呂敷の中から取り出されたのは、

戦前に作られた振袖2枚と見事な丸帯

その振袖は、ご主人のお姉様お二人が戦時下で着る事が叶わなかった振袖でした。

昭和初期、お母様が娘を想い誂えた振袖

戦争が激しくなり、それでも大切に守り抜き爆撃にも遭わず、

今の時代まで美しく保管されていたのです。


その後、ご主人様が受け継いでこられました。

ご主人様のお母様は、長唄を趣味とされておられ、二人の娘にその振袖を着せて、

その前で長唄を詠いたかったと・・・


今回のご相談は、こうでした。

「この振袖を、孫娘に着せてやりたいんです。」


戦前の振袖と丸帯

拝見すると、桃色と空色の美しい振袖二枚そして丸帯でした。


時代を感じさせる落ち着いた色合いと、手仕事の温かさ。

現代ではお目に掛かれない、三つ紋入りの振袖(家紋が三つ入っている)

しかし、長い年月を経ているため

・生地の汚れや劣化
・保管によるシワ
・丸帯の重さ

など、今そのまま着るには少し難しい状態でした。

特に帯は、昔の 丸帯

丸帯は、今の袋帯よりも重く、

成人式でお嬢様が締めるには負担が大きいことがあります。

そのご夫妻様も丸帯を二本に仕立て直して欲しいという事でした。


丸帯を袋帯に仕立て直す

昔の丸帯は、表裏同じ柄で織られています。

そのため、帯をほどいて仕立て直すと

袋帯を二本作ることができる場合があります。

今回の丸帯も、柄の配置が良く、

とても良い帯でした。

そこで

・丁寧に洗い張り
・帯をほどく
・袋帯として仕立て直す

という工程を経て、
袋帯を二本をお作りしました。

こうすることで

・軽く締めやすい
・現代の着付けにも合う
・長く使える

帯に生まれ変わります。

家族の思い出を、次の世代へ

仕立て直しが終わり、

改めてお渡しした時のことです。

忘れもしません、奥様は帯を手に取りながら、少し涙ぐみ

「姉たち2人も喜ぶと思います。」

と静かにおっしゃいました。

そして

「孫がこの振袖を着てくれるのが楽しみです。」

と、嬉しそうに話してくださいました。

着物は、
ただの衣服ではありません。

そこには

・家族の思い出
・時代の記憶
・人の気持ち

が重なっています。


箪笥に眠る着物は、もう一度活かせるかもしれません

今回のように、

・古い振袖
・丸帯
・母や祖母の着物

などが箪笥に残っている方は、実は少なくありません。

「古いから無理だろう」
「どうしていいかわからない」

と、そのままになっていることも多いのです。

ですが実際には

・京洗い
・寸法直し
・帯の仕立て替え

などによって、

次の世代が着られる着物に生まれ変わることもあります。


奈良で着物の仕立て直し・帯の仕立て替えのご相談

当店では

・着物の京洗い
・寸法直し
・帯の仕立て替え
・古い着物の再生

などのご相談も承っています。

「この着物、もう着られないでしょうか?」

そんなご相談でも大丈夫です。

箪笥に眠っている着物が、
思いがけず次の世代に受け継がれることもあります。

着継ぎが出来るか、出来ないかは、着物や帯を拝見しないとわかりませんが、

悩んでいるのであれば、どうぞご相談ください。


良いお着物は時代を超え、人の心を動かす、

こんな昨年の事を記しておきたくブログに起こさせていただきました。

心から感謝を込めまして・・

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着物は素敵だけれど、どうしたらいいの?管理の仕方は?
何から始めればいいのか、さぁ困った。
皆さんお着物を日常にお召しになられないのでこんな疑問は当たり前のことです。
どうぞご相談下さいませ。一緒に考えさせていただきます。
呉服専門店は、そんな皆様の道先案内人となって差し上げます。

奈良県の北西部近鉄線学園前駅徒歩2分。
閑静な高級住宅街で有名な学園北のお屋敷街の中に
ひっそりとたたずむ知る人ぞ知る隠れ家呉服店です。

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