女将手帖|初めて呉服店へ行く方へ|奈良・染と呉服はっとりが大切にする安心できる相談時間

「完全予約制と聞いて、少し敷居が高く感じてしまいました」
そう打ち明けてくださるお客様が、多くいらっしゃいます。
その言葉を伺うたびに、私はこう思います。
「ぜひ、その誤解を解かせてください」と。
染と呉服はっとりが完全予約制を貫く理由は、ただ一つです。
お一人おひとりの着物と、その方の人生に、きちんと向き合いたいから。
今日は、私たちがなぜこの形を選んでいるのか、その理由を正直にお話しさせてください。
着物の相談は、時間をかけてこそ
着物のご相談は、洋服を選ぶこととは少し異なります。
振袖のご相談には、お嬢様のことを、ご家族のことを、成人式という節目をどう迎えたいかを、じっくりとお伺いする時間が必要です。黒留袖のご相談には、どのような式でお召しになるのか、どなたとご一緒に出席されるのかを、丁寧に確認する時間が必要です。
着物の京洗い・染み抜き・お仕立てのご依頼においても、実物を手に取り、生地の状態を見極め、お客様のご事情をお伺いしながら、適切なご提案をさせていただく——それには相応の時間が欠かせません。
混み合った店内で、ほかのお客様のご対応をしながら、次々とこなすように着物の相談を受けることは——私たちには、できません。いいえ、したくないのです。
お客様がお持ちになる着物には、それぞれに物語があります。箪笥の奥で何十年も眠っていた一枚、お母様から受け継いだ振袖、亡きおばあ様が大切にしていた帯——そういった着物を前に、時間を惜しんで応対することは、その着物への、そして持ち主への、礼を欠くことだと私どもは思っております。
時間に追われる接客はいたしません。
お一人おひとりのお話を、最後まで丁寧に伺うこと。
それが私どもの、変わらぬ姿勢です。
完全予約制は、「敷居」ではなく「おもてなし」です
予約制と聞くと、格式ばった雰囲気を想像される方もいらっしゃるかもしれません。「気軽に立ち寄れないのでは」と感じる方も。
しかし、私どもの完全予約制は、その逆の意味を持っています。
予約をいただいてお迎えすることで、その時間はすべてそのお客様のためのものになります。他のお客様のご対応で中断されることなく、店内が混み合って慌ただしくなることなく、ほかの方の視線を気にすることなく——ただ、おふたりで着物の話を静かにできる時間が生まれます。
「こんなことを聞いてもいいのかしら」という遠慮は、どうぞお持ちにならないでください。
どんなご質問でも構いません。着物についての初歩的な疑問も、長年胸の中にあったご相談も、「実は……」とお話しくださる個人的な事情も——すべて、丁寧にお伺いします。
完全予約制は、お客様の大切なお時間を守るための、私どものおもてなしの形です。
予約をいただくことで、私どもにできること
ご予約をいただくことで、当日までに私どもができることがあります。
「振袖のご相談で来られる」とお伺いすれば、そのお嬢様のご状況に合った候補の着物や帯を、あらかじめ手元に引き出しておくことができます。「ママ振袖を仕立て直したい」とお聞きすれば、必要な職人の手配と日程の目処をあらかじめ確認しておくことができます。「祖母の着物のカビが心配で」とおっしゃっていただければ、クリーニングの工程と費用の目安を事前に整理しておくことができます。
準備のある接客と、準備のない接客とでは、お客様へのご提案の質がまったく異なります。
ご来店当日に「どうぞおかけください」と申し上げた瞬間から、その時間がお客様にとって実りあるものになるよう、私どもは事前から動いています。それが、予約制という形に込めた、もう一つの意味です。
初めての方も、どうぞ気軽に
「着物屋というだけで、なんとなく緊張します」とおっしゃる方がいます。その気持ちは、よく分かります。
着物の知識がなくても、何も持っていなくても、まだ何も決まっていなくても——お越しいただくのに、そういったことは関係ありません。
「箪笥に着物があるけれど、状態が分からなくて」
「娘の振袖をそろそろ考えなければと思っているのですが」
「母から譲られた帯があって、使えるか見てほしくて」
「着物の着方が分からなくて、まず話だけ聞きたくて」
——どんな理由でも、どんな段階でも、ご予約を承ります。
ご予約は、お電話でもメールにてのお問い合わせでも承っております。「まずどんなことを話せばいいか分からない」という方も、一言「相談したいことがあって」とおっしゃっていただければ、こちらからお伺いします。
着物のことであれば、なんでもご相談ください。
「こんなことを聞いてもいいのかしら」——そのご遠慮は、どうぞ不要です。
どのようなご相談も、丁寧にお伺いいたします。
ご相談いただける内容
染と呉服はっとりでは、着物に関するさまざまなご相談を承っております。
「何から相談したらよいのか分からない」
「着物の知識がないので不安」
「こんなことを聞いても大丈夫なのかしら」
そのようなお気持ちでご来店されるお客様も、たくさんいらっしゃいます。
着物は、一枚一枚に異なる想いや歴史があります。
だからこそ、私どもは決まった形を一方的におすすめするのではなく、お客様のお話を丁寧に伺いながら、その方にとって本当に必要なご提案を大切にしております。
振袖選び
人生の大切な節目となる成人式。
お嬢様の雰囲気やお好み、ご家族の想いを大切にしながら、一生の思い出となる一枚との出会いをお手伝いいたします。
母の振袖(ママ振袖)
お母様が大切にされてきた振袖を、次の世代へ受け継ぐためのご相談も承っております。
寸法の確認、お直し、小物合わせ、今の時代に合わせたコーディネートまで、思い出の振袖を美しく蘇らせるお手伝いをいたします。
黒留袖・訪問着のご相談
結婚式や人生の節目にお召しになる黒留袖や訪問着。
着用される場面やお立場に合わせて、ふさわしい装いをご提案いたします。
また、以前からお持ちの着物の状態確認や、お手入れのご相談も承っております。
着物のお手入れ
箪笥にしまったままになっている着物のシミやカビ、変色などでお悩みではありませんか。
大切な着物を拝見し、生地の状態を確認したうえで、京洗い・シミ抜きなど、その着物に適した方法をご提案いたします。
仕立て直し・着物の着継ぎ
「母の着物を自分の寸法で着たい」
「昔の着物をもう一度美しく着たい」
そんな想いに寄り添い、寸法直しや仕立て直しなど、着物を未来へつなぐお手伝いをしております。
着物は、ただの衣服ではありません。
そこには、ご家族の思い出や、大切に過ごしてきた時間が込められています。
染と呉服はっとりでは、その想いを大切に受け取りながら、お一人おひとりに合わせたご相談を承っております。
お一人おひとりと、向き合い続けるために
四代にわたって奈良でこの商いを続けてきた中で、変わらなかったことがあります。
それは、お客様一人一人と、その方の着物と、丁寧に向き合うということです。
着物は、一枚一枚が違います。それを誂えた人も、纏ってきた時間も、今ご相談に来られる方の想いも——みな、違います。その違いを「流れ作業」で処理することは、私どもにはできません。
完全予約制は、そのための仕組みです。
時間を守り、空間を整え、一対一でお話しできる場を作ることが、私どものおもてなしです。四代続いてきた理由があるとすれば、それはこの姿勢を崩さなかったことではないかと、私は思っています。
奈良で着物のことでお悩みの方、迷っている方、ご相談したいことをお持ちの方——ぜひ、ご予約のうえお越しください。
お客様の大切なお時間を、大切にお使いいただくために。
私どもは、今日もお待ちしております。
ご予約について
- ✦ご来店の際は、事前のご予約をお願いしております
- ✦お電話・LINEにてご予約を承っております
- ✦「何を相談すればいいか分からない」という段階でも、お気軽にご連絡ください
- ✦着物の状態確認・お見積もりは無料でお承りしております
- ✦現在、着付けは承っておりません。何卒ご了承ください
Googleの実際のお客様の声もご参考になさってください。
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